[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
目が覚めると、私は固いベンチの上でうずくまっていた。 大きな室内で、周囲には人の気配がする。 どうやら駅の待合室のようだ。
私は都内在住の会社員で、昨夜帰宅すると、シャワーを浴びて床に就いたはずだった。 それが、なぜこのような場所にいるのだろう。
向かいに座っている人と目が合った。 「すいません。ここはどこですか?」 相手は答えず、代わりに怪訝(けげん)そうな顔をして肩をすくめた。 次に、隣りに座っている人に同じ質問をした。 彼もまた首を振って、同じように肩をすくめた。
(一体どういうことだ?) 私は一瞬、頭の中が白くなった。 (とりあえず落ち着け。 これは何かの間違いだ。)
ズボンの右ポケットに愛用のスマートフォンがあった。 天の助けと思い起動させたが、バッテリー切れと圏外の表示が、淡い希望を深い失望に変えた。
枕代わりにしていた小さな鞄があった。 中には財布とクリアファイルが入っていた。 財布にはクレジットカードと20万円相当のトラベラーズ・チェックが、ファイルにはパスポートと何かの書類がはさまっていた。
パスポートもカードも間違いなく自分の名義だ。 しかもトラベラーズ・チェックには自筆のサインまで入っているではないか。 ますます訳が分からない。
最後に、ファイルにはさまっていた書類を開いてみた。 A4サイズの薄い冊子で、表紙には『サバイバル・フレーズブック』と書かれていた・・・
こうした出来事というのは滅多に起こりませんが、この時『私』が置かれた状況は、例えて言えば、川遊びで深みに足を取られた子供のようなものです。 水に落ちたら泳がなければいけません。 泳ぎが下手でも、泳ぎ方を知らなくても、とにかく手足を動かさなければ溺れてしまうからです。
言葉の分からない『私』が、いきなり手ぶら同然で異国の地に放り出されました。
それでも、誰かに事態を説明して、助けてもらわなければなりません。 お腹が空いたら、何かを食べなければいけませんし、疲れた身体を休めるために、宿を確保しなければなりません。 家族や職場に連絡を取らなければいけませんし、どこかに移動するには切符を手配しなければなりません。 何をするにしても、先立つものが必要です。 手元にはトラベラーズ・チェックがありますが、換金しなければ使えません。
もし皆様が冒頭の『私』のような状況に置かれたとして、ピンチをしのぎ、無事帰国するために、理屈抜きで必要な内容を備えた会話集があったなら、どれほど心強いでしょう。 簡潔にして要を得た『ライフジャケット(救命胴衣)のような会話集』それを目指して製作したのが『サバイバル・フレーズブック』です。
私はこれまでバックパッカーとして、また電子機器の技術職として、合計七十数ヶ国に渡航しましたが、たとえ流暢ではなくても、大した内容ではなくても、渡航先の言葉で話す事ができれば、どんなに便利で心強いだろうと、幾度となく痛感しました。
拙い英語にわずかな現地語を加えるだけでも、相手の自分に対する態度が変わるので、何かと協力を取り付けたり、取引を進めやすくする事ができるものです。 相手の言葉を使う事は、相手に敬意を払う事ですから、悪い印象を持たれる筈がありません。
とはいえ、本格的な語学の修得となると大変な努力を要します。 中学から大学まで10年近く学んでも、使える英語が満足に身につかないのはご存知の通りです。 まして、日々の仕事に追われる社会人ともなれば、学習に充てられる時間は限られるでしょう。
『サバイバル・フレーズブック シリーズ』は、外国人とのコミュニケーションに関する自らの切実な実体験を踏まえて製作した、様々な外国語に興味がある、あるいは必要とされる全ての皆様に捧げる、新しいコンセプトの実戦的会話集です。
この度、利便性の向上を目指し、環太平洋地域の12ヶ国語(スペイン語・ロシア語・フランス語・中国語・韓国語・タイ語・ヴェトナム語・インドネシア語・フィリピン語・マレー語・クメール語・ビルマ語)に英語を加えてパッケージ化しました。
本編は実質32ページで、状況に応じて16のテーマに分類しているので、必要な語句をすぐに探し出せます。 全体の分量を絞り込むため、ユニークな状況を設定しました。 ある日突然、手ぶらの状態で異国の地に放り出されたと想像してください。 それでも、現地の人々に協力を求めて、無事に日本へ帰るために必要な表現を中心に集めました。 外国語を必要とする、これ以上に切実な状況は無いと考えたからです。
読み・書き・会話が全く出来ない初心者未満『サバイバル級』のユーザーでも使いこなせる内容です。 文法も中学1年生の英語で習うレベルです。 時制・仮定法・比較級・・・ 必要ありません。 簡単な平叙文と疑問文だけで事態を打開します。 もちろん大学の単位取得や資格試験には足りませんが、最初の足掛かりとなる事は間違いないでしょう。 「この程度なら使いこなせる」と感じていただけるに違いありません。
外国で現地の人に自分の意思や要求を伝えて、協力してもらう事が唯一最大の目的です。 従って、日本語と英語も併記し、仮名読みも添え、一部は音声テキストも用意しました。 読み上げても、指で示しても相手に伝える事が可能です。 シンプルなPDFなので、プリントアウトする事も、スマートフォンやタブレット端末で閲覧する事も可能です。 いざという時に頼れるライフジャケット(救命胴衣)をイメージしています。
自由にご使用頂けますが、紙に印刷して持ち歩く事を推奨いたします。 なぜかと言うと、世界の多くの地域では日本のような良好な通信環境は保障されておらず、スマホやタブレットは依然として高級品だからです。 高価な電子機器を人前で不用意に使用すると、思わぬ災難を招きかねないのです。
この度、環太平洋12ヶ国語をパッケージ化する事により、以下の特徴が加わりました。
従来は、個別の言語ごとにコンテンツを提供しており、価格は一律1200円でした。 この度、複数の言語をパッケージ化する事で、大幅な価格の引き下げを断行致しました。 これにより1ヶ国語当たりの価格が100円台となり、他のどの語学系コンテンツと比較しても十分に格安と言ってよい水準です。
本シリーズは全ての言語について内容が統一されています。 全35ページのコンテンツで、同じページの同じ箇所には、同じ表現が記載されております。 この統一性は、複数のフレーズブックを同時に利用される事で効果を発揮するため、パッケージ化した事で、その特徴をより実感いただけます。